旧優生保護法、過酷な人権侵害 真の多様性社会への教訓 - 日本経済新聞

熊本県内の住宅地の一角に、渡辺数美さん(78)が働きづめの日々を送って建てた家がある。1階居室のベッド。一日の多くをここに横たわって過ごす。幼少期に変形性関節症を患い、10歳ぐらいの頃に同意がないまま睾丸(こうがん)を摘出された。1948年から96年まで、約半世紀に及ぶ旧優生保護法のもとで行われた不妊手術の被…